男女平等マッチングサービスはまだ?

男女平等のこの時代に、出会いの産業に関しては未だに男性の料金が高い。最近流行りの「相席屋」は男性が30分1000円で、女性はタダ。マッチングアプリは男性が月3000円で、女性がタダ。街コンは男性は7000円、女性は3000円。

いや、言いたいこともわかる。そもそも平均年収の男女比が崩れてる時点で、そうせざるを得ないから、是正すべきは出会いサービスの料金ではなく、雇用や給料の方だ。そして、ここまでの価格差をつけても、男性の方が集まりやすく、女性は少ない傾向にあるようだ。

女性が集まらない、というよりは男性が集まりすぎるんだろうか。以前、マッチングアプリで出会った女性に協力してもらい、自分と同じ条件(居住地、年齢、ログイン3日以内)で男性を探してもらった。自分の画面では(つまり登録していた女性は)800人ほどだったが、相手の画面では(つまり登録していた男性は)3000人以上いた。男性とはなんと悲しい生き物なのだ。

それでも自分が女性だったら、と考えるとやっぱり登録するかどうかはけっこう悩みそうだ。男性のほうが単純に力があって怖いし、会ってすぐホテルに連れて行かれるなんて話も聞く。そもそも登録が恥ずかしい、知り合いに見つかってがめつい奴と思われたくない、あんまりアプリを信用していない、みたいなことも悩みのタネになりそうだ。少しずつ、カジュアルに広く浸透している気はするけど。

 

話は本題に入るけれど、男女で平等な料金のマッチングサービスがあってもいいと思う。今のサービスは、「男女比をあわせること」に必死になりすぎている気がする。しかし、本当に意識しなければいけないのは、「意欲レベルをあわせる」ことではないだろうか。

たとえば、冒頭の相席屋の場合。男性は出会いを求め、1000円を払って入室する。女性はどうだろうか。もちろん、出会いを求めてくる人が来れば「意欲レベルは同じ」だ。ただ、女性の参加費を0円にしてしまうことで、一定数「ただで飲み食いできる場所」と認識している人もいるはず。ここに「意識レベルの違い」が生まれてしまい、結果としてマッチングはまるでおこらない、という状況になる。

マッチングアプリも、女性はタダであることから、とりあえず登録だけしておこう、いいねはするけどメッセや会うのはやめておこう、みたいな人が多いのも事実だ。

 

仮に、男女同額のサービスが出てきたら、マッチングの質は高まるのだろうか。それとも、女性の登録者が激減してサービスとして機能しなくなるのだろうか。そこはわからないが、今の図式として「女性は興味があってもなくても無料で気軽に登録させる」「男性は登録された女性が多ければ、マッチング率が上がると勘違いし、登録する」「運営は男性から料金を徴収する」という流れがあるのは事実。やっぱり全然対等じゃない。

男女対等なマッチングサービスが出てきたら(どんなモデルになるのかわからないけど)、ぜひ試してみたい。